一般的には、ひとつの部屋に他の部屋等、外部から音が入らない状態にすることを防音といいます。
これに対し、相互の部屋の音が入らないようにするという状態を遮音といいます。
遮音性のみを重視した部屋は、音がビンビン響いてしまい、生理的に苦痛を感じるようになります。快適な住まいの防音は、音を遮音するだけでなく、音のクッションの役目や残響時間のコントロールに欠かせない(吸音)のバランスも大切なのです。
それでは、遮音性はどのくらいあればいいのでしょうか?ピアノの平均音圧レベルは95dBと言われていますが、この音を隣室で通常ではほとんど聞こえないというレベル25〜30dBに落とすとすると、55〜60dBの遮音壁が必要になります。
鉄筋マンションの場合、45〜50dB程度の遮音性がありますが、部屋の開口部(扉や窓)から音は漏れていきます。そこで二重窓にしたり、浮き壁をつくって、遮音性能の目標値に近づける必要があります。
では、その目標値はいくつにしたらよいのでしょうか?それは、昼間普通にピアノを弾いてTV程度の音にしたい、ささやき声程度の音にしたい、夜間ピアノを弾いてご近所迷惑にならないようにしたいなど希望条件によっても違ってきます。(下表参考)
また、固体音という床や壁を伝わって耳に届く振動音も忘れてはいけません。
これを防ぐには建物の構造体を強くする、床にクッション性のある材料を使う、浮き床にして構造体と離すなどの方法があります。演奏する上で音の響きの調整も必要です。
以上のことがクリアできれば、ピアノレッスン・ピアノ演奏やステレオを楽しむ方は、周りを気にしないで、思いっきりピアノが弾ける、夢の空間を作ることができます。
▼集合住宅の界壁のD値に関する規格・基準の一覧表。
D値が大きいほど空気音遮断性能が高いことを表します。
| 遮音等級(D) |
60 |
55 |
50 |
45 |
40 |
35 |
| 空気音に関する生活実態 |
ピアノ、ステレオ等大きい音 |
ほとんど聞こえない |
かすかに聞こえる |
小さく聞こえる |
かなり聞こえる |
曲がはっきりわかる |
よく聞こえる |
| テレビ、ラジオ会話等の一般の発生音 |
聞こえない |
通常では聞こえない |
ほとんど聞こえない |
かすかに聞こえる |
小さく聞こえる |
かなり聞こえる |
| 生活実態プライバシーの確保 |
カラオケパーティー等行っても問題ない
(機器類の防振が必要) |
隣戸の気配を感じない |
日常生活で気兼ねなく生活できる隣戸をほとんど意識しない |
隣戸住宅の有無が分かるがあまり気にならない |
隣戸の生活がある程度わかる |
隣戸の生活がかなりわかる |
※日本建築学会「建築物の遮音性能基準」による。
※音の聞こえ方には、個人差・聴覚差は外部環境によって違いが生じる場合があります。
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